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平成19年 歯科医師 平均年収:780.1万円

  • 平均年収:780.1万円
  • 平均月収:62.3万円
  • 平均時給:3519.2円
  • 年間賞与等:32.6万円
  • 平均年齢:35.7歳
  • 平均勤続年数:6.8年
  • 復元労働者数:4,560人
  • 総労働時間:177時間/月

平成19年 歯科医師 年収結果

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、平成19年の歯科医師の平均月収は62.3万円、そこから推定される平均年収(ボーナス込)は780.1万円でした。

 

歯科医師の供給過剰問題 試験難易度の引き上げ

現在、歯科医師業界は歯科医師数の大幅な増加が問題になっています。07年現在日本の歯科医師数は10万人を超え、全国の歯科医院の数も6万7,000を超えています。

さらに、年間2,700~3,000人の歯学部卒業生が輩出され、新たな歯科医師が次々と誕生しています。

供給が多くなるほどその稀少性は低くなりますので、当然、収入も下がります。

こうした現象を踏まえ、国としては2004年から歯科医師国家試験の難易度の引き上げを行い、歯科医師の過剰を抑える方向で動いています。

 

供給過剰への対抗策。潜在的需要の一例

上記のとおり、歯科医師の供給が増え、業界の将来を不安視する声が増えています。しかし、供給が多い事は事実ですので、問題はこうした状況をいかに解決するかといったことが重要になります。

つまり、増え続ける歯科医師が今後生き残るには、供給に応じた潜在的な需要を創出する必要が出てきます。以下はそうした潜在的な需要に対する議論の一例です。

1.フィンランドに学ぶ予防歯科の需要。

2.要介護高齢者(約700万人近い)宅に出向く訪問歯科の需要。

3.歯周病菌が及ぼす影響(糖尿病や心臓病など)による顧客の潜在的な需要。

4.プル型広告からwebやモバイル等を活用した営業集客型広告への転換。

もちろん、上記に対する様々な意見はあると思いますし、全てがビジネスチャンスに繋がるとも限りません。しかし、重要なのはいかに問題を解決するかといった点です。こうした議論が活発に行われることが必要ですし、そこから新たな解決策が生まれるかもしれません。

経営戦略が最重要。歯科もサービスの時代へ

通常の開業医(医者の場合)は当初、病院の研修医となり、勤務経験を積み、独立開業の道を歩みますが、大病院が少ない歯科業界では、その後の就職先がないため、いきなり開業の道を選ばざるを得ません。

開業するということは、当然、ビジネスですので経営能力がなければうまくゆきません。一昔前の歯科医師が少なかった頃は、こうした能力がなくても十分にやっていけましたが、医師数が極端に増えた今では状況が異なります。

相対的な歯科医収入が減少している理由は、経営能力のない新米歯科医が綿密なマーケット調査も行わず、次々に地代の高い都心へ開業している点にあると思われます。

しかしながら、医師数が極端に増えたことは、ピンチでもありチャンスでもあります。

なぜならば、多くの医院が経営に関して素人です。ですから、少しでも経営に強ければ、頭一つ抜け出すことができるのです。

特に、今は口コミ波及性が高い時代です。患者は良い医院を選びたいと思っていますので、評判や口コミといった情報を強く信頼する傾向にあります。つまり、高い経営能力を発揮し、精神誠意のサービスを行えば評判は必ず広がり、売上や収入の向上にも繋がります。

これからは、歯科医(開業医も同様)=サービスという発想でなければうまくいかない時代でしょう。従来のプル型(待ちの)経営ではなく、潜在的な需要に応える積極的な経営が不可欠であると言えます。


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